節電授業ってなに?

なぜ節電授業に取り組むの?

家庭部門の節電は難しい

この夏の電力需要対策では,大口需要家,小口需要家,家庭といった国民各層での節電の取り組みが不可欠とされています.ただ,家庭部門では,自発的な取り組みが期待されているものの,その促進を支援するために有効な具体的施策がないというのも事実です.というのも,それぞれの家庭で,どのような対策をとることがもっともよいかは,その家の家族構成や生活スタイル,住宅事情や所有する電気機器の種類などによって様々だからです.そして,一般の人々にとって,「何をしたらどれくらい節電になるのか」や,「いま,それぞれの家庭でどれくらいのレベルの対策を求められているのか」などの,具体的な情報がないことが,対策の実施を妨げる大きな要因となっているのです.

だから節電啓発,政府の取り組み

政府も,このような状況を熟知していて,節電の啓発に取り組もうとしています.その中で,特に家庭部門に対しては,節電教育の一環として,小中学生を対象に教育の場を活用した節電授業を行う,としています([PDF]2011/05/13電力需給緊急対策本部発表資料 別紙2).

そうはいっても… 現場の先生の生の声

そうはいっても…,教育現場ではとまどいもあるようです.実は,学校では,すでに様々な形で環境教育に取り組んできています.今回の節電教育の呼びかけは,今年,電気が足りなくて大変だから節電しよう,その啓発を学校教育を通して行おう,というように安易に教育の場が持ち出され,それが子供の教育にとってどういう意義があるのか,といった長期的視点に立った教育的配慮に欠けている….これは,実際に私たちがお話した中での,現場の先生のご指摘です.全くその通りです!「電気が足りないから,節電しよう!」と子供達に行動だけを押し付けるのではなく,「なぜ,いつ,どのくらい電気が足りないのか,どうすれば節電できるのか」を丁寧に伝えていく責任が,我々大人にはあるのだと思いました.

ではどうしたら?「緊急節電」からの提案

子供達に何を学んでほしい?

この夏に,子供達が節電に取り組むことで,何が得られるでしょうか?

子供達が,実際に手を動かし,自宅での電気の使われ方を調べ,どうしたらそれを削れるか?を家族と一緒に考え,実践する…,この一連の取り組みが,この夏だけに終わらず,これまでの生活スタイルの見直しにつながったり,自分で調べて,考え,そして実践する,といった試みそのものが,今後の学習の糧になるような仕組みを考えられないか?と考えました.

「緊急節電」からの情報発信

「緊急節電」では,このような問題意識を持ち,教育活動に熱心な小中学校の先生方のご協力の下に実現した,「節電授業」の様子をご紹介します(事例と教材紹介 >> 授業の様子).また,授業で使用した教材を,当サイトからご提供します(事例と教材紹介 >> 節電授業の教材).これは,実際に,授業にご協力いただいた学校の先生方のアドバイスをいただきながら,修正を重ねて作り上げた(ている)教材です*.ご興味のある方,実際に授業に使ってみたい!という方は,是非,ここからダウンロードしてご活用ください.なお,教材および節電授業に関するお問い合わせは, までお願いいたします。

* 当サイトでご提供する教材は,実際の授業での教訓や先生方のアドバイス等を反映して,随時,更新を図っておりますので,その点をご承知おきの上,最新版をダウンロードしてご活用くださるようお願いいたします.