岩船からのメッセージ

はじめに、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震により、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますと共に、被害を受けられた皆さま、そのご家族に、心からお見舞いを申し上げます。

地震の影響で、電気の供給能力が大幅に不足しており、3月14日から関東地方では計画停電が始まっています。復旧にはしばらく時間がかかることが予想されており、東日本に住む我々には、これまでにないレベルの「緊急」かつ「大幅」な節電が要求されています。今あるところから減らすレベルでは不十分かもしれません。本当に必要なサービスはなにか、ひとつひとつ積み上げていくような作業が我々一人一人に求められています。

先日偶然、選抜高校野球大会の選手宣誓を見ました。創志学園の野山主将は、「人は仲間に支えられることで、大きな困難を乗り越えられると信じております。私たちにいまできること、それはこの大会を精一杯、元気を出して戦うことです。“がんばろう!日本”。生かされている命に感謝し、全身全霊、正々堂々とプレーすることを誓います」と、なにかが降りてきたようなすばらしい宣誓をしてくれました。

嘆いていても非難していても電力の供給力は一朝一夕には増加できません。ここにきてずいぶん減ってきたようですが、今日も誰かが計画停電の対象となり、電気のない不便さに耐えているかもしれません。我々にできることをひとつずつ一緒に考えてみませんか。そのような考えでこのようなサイトを立ち上げました。節電方法に関して、インターネットの世界には既に貴重な情報が多く存在します。それらを整理し、検証し、本当に効果のある具体的な手段を示していきたいと思います。そして、我々自身の数々の実験や調査、試算による様々な節電手段の効果を皆様にご提供していきたいと考えております。

2011年3月30日 東京にて
ウェブサイト「緊急節電」 代表責任者 岩船由美子

【岩船由美子 テレビ出演】

*** 過去の出演 ****
2011年4月21日 17:05〜
 『震災に負けない』NHK ゆうどきネットワーク
2011年4月22日 20:00〜
 『電気が足りない!〜暮らしは変わる?〜』NHK 首都圏スペシャル
2011年5月31日 8:15〜
 『スゴ技Q楽々カンタン!マイナス15パーセントの節電術』NHK あさイチ
2011年6月9日 22:00〜
 『今夏の電力不足、緊急節電でどう乗り越える?エコエネルギーの未来は?』
 朝日ニュースター 科学朝日

【岩船由美子 プロフィール】

*** 経歴 ***
東京大学エネルギー工学連携研究センター 准教授
博士(工学)

1991年 北海道大学工学部電気工学科卒業
1993年 北海道大学大学院工学研究科電気工学専攻修士課程修了
2001年 東京大学大学院工学系研究科電気工学専攻博士課程修了

(株)三菱総合研究所 (1993-1998年)
(株)住環境計画研究所 (2001-2008年) 勤務を経て
2008年 生産技術研究所エネルギー工学連携研究センター講師
2010年 6月より現職

*** 著書 ***
■ 「エネルギーの事典」
社団法人日本エネルギー学会編、朝倉書店、p 21-25、p 414-415(2010)
■ 「環境経済・政策学の基礎知識」
環境経済・政策学会編、有斐閣、p338-339(2006)
■岩船由美子 「暮らしの中のエネルギー・環境にやさしい選択」
電気学会、オーム社(2001)

*** 研究内容 ***
家庭部門や業務部門における持続可能なエネルギー需給、エネルギーマネジメントシステム等に関する研究に従事。
東京大学 生産技術研究所 エネルギー工学連携センター 岩船研究室HP
http://www.iwafunelab.iis.u-tokyo.ac.jp/index.html