100Wって?;ワットとワットアワー

ワット(W)とワットアワー(Wh)の違いに気をつけましょう。

電気の消費量を表す時、電力(ワット、W)と電力量(ワットアワー、Wh)という単位が使われます。これらは混同されることが多いのですが、図に示すように、ワット(W、千倍がkW)は各時間の電力需要の高さ、ワットアワー(Wh、千倍がkWh)は各時間の電力需要を積算していった面積で表します。高さと面積のイメージです。

停電しないためには、電力(kW)の値が、常に供給能力を下回っている必要があります。平常時であれば、発電設備の供給能力は最大のkW値より大きいのですが、今は供給能力が制限されているため、最大のkW値が供給能力を上回って停電を引き起こす危険性があります。 ですから、緊急節電では図の高さ、最大のkW値をどう下げるかということが重要になります。

一方、省エネというのは、時間には関係なく図の面積を小さくすること、電力量(kWh)を小さくすることを意味します。 夏の大規模停電を回避するために、今、重視しているのは電力、高さなのです。この山の高さをいかに減らすか、それが緊急節電です。

図 ワットとワットアワー(イメージ)
出典:電力需給緊急対策本部(PDF)

一般家庭の場合、毎月の検針票に記載されているのはひと月当たりの消費電力量(kWh)です。これは毎月違います。高さに当たる電力(kW)は契約電流値によって上限が設けられています。30アンペア、40アンペア、等です。電圧100ボルトと電流アンペアの掛け算で瞬時に使用できる電力が決まります。30アンペア世帯なら最大3kWまで、ということになるわけです。WとWhの違いに注意して報道をみてみましょう。